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2019.10.02

色の時感|vol.77

気が付けば、空が高くすっかり秋の空。

みなさま、夏の疲れは出ていませんか。

私の夏は、連続ドラマ「あなたの番です」と舞台「ブラッケンムーア」で目一杯芝居漬けになりながら、他の撮影や収録もあり、目が回るような、走り続けた夏でした。

体力的にもきつくて、心の中で悲鳴を上げながらもとにかくたくさん吸収して、

自分を成長させて皆さんに楽しんでいただきたい!とただただ一心に、限界を感じながら見えない山を登って行ったようでした。

 

今思うとそれは良い脚本とスタッフ、良い共演者の方々がいて下さり、応援して下さる方々がいて下さったからのような気がします。

私たち役者は、虚像の世界をまるで真実のように信じていただかねばなりません。

ですから、真実に似た何かをそこに存在させるために、役者同士が共鳴したり、化学反応を起こしていきます。

素晴らしい役者さんたちとの感情のキャッチボールは化学反応によって芝居が思ってもいない方へ変化し進化していくのです。

そしてそこに、感情が揺さぶられる脚本の存在はとても大きい。

だからこそ、どんなに苦しくても闘い続け、そんなチームの作品を、応援して下さる皆さんに恩返しのようにお届けしたくなってしまうのです。

 

 

1910a

 

最近ずっとラグビーワールドカップを拝見していますが、みんなで一つになって、それぞれが自分とも闘いながら目的に向かってひたむきに、がむしゃらに突き進んでいく。

そんな姿は本当に本当に美しい。胸が熱くなります。

私も役者として、身を削って、魂削って闘い続けようと、覚悟をいただいたような気持ちです。

 

もちろん、選手たちの血のにじむような日々には到底及びません。

彼らを誇りに思い、憧憬と尊敬を持って、私もまた次の作品に向かおうと思います。

 

次もまた新しいキャラクター。

彼女がどう動きだすか未知ですが、みなさまに楽しんでいただけたらいいなあ。

まもなく怒涛の日々。年末まで走り続けますね。

 

夏の疲れをしっかりとって、美しい秋空をゆったり眺めて。。。深呼吸。

心をゆるゆる、ゆるめてお過ごしくださいね。

 

 

1910b

 

                                                 2019年 秋晴

                                                     多江