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2004.10.03

色の時感|vol.37

 

〜色の時感・・・番外編!〜

皆様お元気ですか?
今日は番外編として『ウルルン滞在記』
裏話トークでございます。
ウルルンを見てくださった皆様から
沢山のメールを頂き本当に有難うございました。
お返事を書ききれずごめんなさい。
いつも全てのメールに目を通させて頂いていますが
皆さんの一言一言に本当に
自分の心が温まるのを感じます。
今回のスペインも私にとって一生の宝物となる、
心の温まる旅だったのでお話しようと思います。

スペインに決まったのは出発の10日前。
何をするのかも聞かず、私も知らない事に
逆にワクワクしながら日本を立ちました。
バルセロナから車で一時間弱の、周りは山と畑で
スーパーも無い小さな村に到着。
そして・・・あの家族と出会いました。
スタッフさんはバルセロナに泊る為残された私は
会話も出来ずジェスチャーと日本語、
英語を混ぜながらのスタート。
と言っても英語はお仕事で殆どいない
長女のハイジ以外全く通じません。
そしてスペイン語もスペインに行く1週間前に
たまたま英語の先生がスペイン人に替わり
(偶然とはいえすごい!)挨拶を習って行っただけ。
忙しい合間にハイジが通訳してくれたのと、
パパに形容詞(大きい、きれいなど)
習ったりして、それを織り交ぜて
最初どうにか過ごしていました。
でもパパと一緒に過ごす時間は多く、
数日いるうちに会話が成立し始め、
パパの友達の会話をパパが同じスペイン語で
私に通訳するなどという不思議な状態に
なっていったのです。
逆に少しシャイで一緒に過ごす時間の少ないママは
始めは傍観者的でした。
そこである日家族で地中海沿いのセカンドハウスに
行った時ママと二人で飲みに行きました。
ダイキリ一杯で二時間、言葉は無茶苦茶だけど
色んな話をしました。
その次の日からママは、私のママになったのです。
次女のマリアは感情を表現するのが
とても無器用な女の子。
でも彼女なりの表現でカフェに私を誘って
友達を紹介してくれたり、
ぶどう狩りで真っ黒になった私の爪を見て
レモン水を用意してくれ、綺麗にマニキュアを
塗ってくれたり、忙しいお昼休憩に私の食事を
作って置いておいてくれたり、カメラの無い所で
私が少しナーバスになっていたら心配して
ご飯作ってあげるからとオムレツを焼いてくれたり。
彼女にはカメラなんて関係無くて私をとにかく
受け入れてくれるんです。
マリアの、優しくて温かな心に
私は心が熱くなりました。
マリアも仕事をしてるし一緒に過ごす時間は
少ないけれど心の繋がりは時間ではなかった。
ジーナとエルネストが養子というのは
四日目に聞かされました。
それで始めてママの愛情表現が強かったのに
納得がいきました。辛い思いをした分、
沢山愛してあげようと言う思いだったんだあ。
私を受け入れてくれた家族・・・
そこには家族としての問題も持ちつつ、
それでも心が豊かだからこそ
私を受け入れてくれる人達がいたのです。

最後の二日間は、スタッフ抜きにパパと二人で
ぶどうを詰んだトラクターで走りながら
歌を歌ったり話したり、楽しくなるたびに
別れが近づくのを感じ二人とも
泣いてしまったりして・・・楽しくて悲しかった。
でも別れの時、多江が作ったワインが2年後には
出来るんだから又一緒に飲まなきゃいけないしね、
なんて泣き笑いして、多江は家族なんだから、
と言ってくれました。嬉しかったあ。
私に新しい家族が出来た実感と
又会えるという希望を得る事がで来ました。
それともう一つ。私はメディア側の人間で、
急に来て家族の時間の中に割り込むように入って、
家族の生活を乱したのではないかと
言う不安が同時にあったのです。
だからとても救われた気がしました。
ここでの時間は真実だったんだと。
かくして私はスペイン語を習い始めました。
英語の先生がスペイン人(今まで何度変っても
アメリカ人だったのに!)なのでお願いしました。
もっと深く家族になる為に、そして沢山頂いた分
何かしたいと思ったから。
私にとってのこの時間は、忘れていた何かを
取り戻してくれたのです。
前にも書いたけれど人を受け入れる事の難しさ、
今でもあります。
でも人は受け入れる事でもっと豊かになれるんだと
言う事を教えてもらいました。
帰ってからすぐに「白い巨塔」の撮影。
私、びっくりするほど何かが変ったんです。
人を受け入れる事で自分も許せるようになったのかな。
本当に私の分岐点になるような出来事・・・
そしてぬくもりの時間でした。感謝!

スペイン語、英語で習うはめになったのが
かなり大変なんですけどねっっ^^;
つい長くなっちゃっいましたっ、
読んで下さってありがとうございます。
又色の時感でお目にかかれますように・・・
                                

                                                                                       多江