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2015.07.10


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|その弐拾

不老不死の実現において、脳が「ワタシ」の本体である以上、交換できないよね、っていう
のを克服するお話の続きです。

にわかには信じられないかも知れませんが、脳の中身を、記憶や思考、人格までまるごと
コピーして別の脳、もしくはそれに代わるものに移すという方法が研究されているのです。

そんなことが出来るわけないと思いますよね?

でも、実際に研究は前進していて、2050 年ぐらいには実現出来るんじゃないか?とも
言われている技術なのです。簡単に言えば、パソコンのデータをコピーして別のパソコンに
移すみたいなことです。

不老というよりは身体の乗換えです。生物の既成概念を完全に越えちゃってると思います。
プランAにならってキャラクターで表現すると、次々と違う人間に取り憑いていく
ゴースト型。
もう物質的な自分自身なんてありません。「ワタシ」という人格が物質を越えて存在し続け
ます。
記憶や人格など脳の中身を移動する先は、例えば自分のiPS 細胞から作った若く新しい脳
とか、自分のクローンを作成して(倫理的問題は別として)その脳にまるごと移すとかあり
ますが、さらに別の可能性も考えられています。
それは、もはや生体ですらなく、デジタル化した人格データをチップやコンピューターシス
テムに移すというものです。

ちょっと待って、ちょっと待って!と言いたくなる状況ですよね。
100歩譲って、自分の脳から全てを新しい脳に移すのは理解できたとして、それが、チップや
HDDになるって、感覚的にかなりオカルトではないでしょうか。
でも「記憶と人格」をデータとしてデジタルに取り出せれば、それを保存、運用するには
チップやHDDでいけるというのは分かります。
ラットの実験ではもう部分的に成功してきていて、脳に埋め込んだチップによる記憶の複製
や、生体の脳が忘れてしまった記憶の再インストールなどが成功しているのです。
ハードSFの世界がもうそこまで来ている感じですね。

さて唐突ですが、ここでアイデンティティに関する問題があります。

「ある船の壊れた部品を新たな部品に交換します。これを繰り返すうちに、やがて最初に
使っていた部品は全て無くなってしまいました。ここで、全てが交換された部品でできた現在
の船は最初の船と同一だとみなしてよいものでしょうか?」

これは、「テセウスの船」として知られるパラドックスです。
哲学的、および認識の問題だったりするので、考え方によってYESとNOの両方の答えがある
ようです。

この問題、普通の感覚的には、もし一度に船の全部品が交換されたら、それは同じ形をした
違う船であると感じる、と思います。しかし、時をかけて船の一部分ずつを徐々に交換して
いった場合は、新しい部品が徐々に馴染んでいき、やがてその新しい部品もテセウスの船の
一部分として認識されるようになり、最終的に全てが新しい部品で置き換わっていたと
しても、全体としては元のテセウスの船であると感じる、というところではないでしょうか。
これ、ポイントは、部分的に置き換わっていくことで、最終的に元と違うものではなく、元の
モノが変化したものであると認識できるところだと思います。

この感覚、今からの話にすご〜く重要です!

では、これを前述のドラキュラ型、フランケンシュタイン型、ゴースト型の不老不死手法に
置き換えてみましょう。

まずドラキュラ型では、元からある身体の細胞の代謝をコントロールするだけなので、たとえ
若く生まれ変わったとしても自身のアイデンティティは揺るがないでしょう。普通でも、
人間の身体は常に新しい細胞に置き換わっていきます。細胞の寿命は、最も早い小腸上皮細胞
では2日、肌の細胞で28日、血液なら120日ぐらいです(ただし脳神経細胞はほとんど置き
換わらないと考えられています)。見た目は変わらなくても、約5~7年で細胞レベルでは身体は
ほとんど入れ替わっていますが、テセウスの船の上記の感覚と同じで、当然のように同じ
「ワタシ」であると同定できます。

次にフランケンシュタイン型ですが、こちらも交換されるのが細胞レベルなのか臓器レベル
なのかの違いなだけで、とくに違和感なく同じ「ワタシ」でいけるのではないでしょうか。
あっさりしてますが、プランAでは脳が保存されている分、アイデンティティは揺るがないと
思われます。船の一番大事な部分は交換されていないということですね。

そして、問題のゴースト型です。まず、新しい「ワタシ」はデータを移行しただけなので
物質的にはなにも引き継がれてはいません。上記のテセウスの船的感覚だと、アウトです。
が、それでも自分自身も周りの家族や友人も移行された「ワタシ」を元の「ワタシ」として
認識出来るでしょう。
これまでの歴史の中で、人間が身体と人格を分けられるようなことはなかったため、新たな
感覚が必要になりますが、「個人」の同定の際に物質的な身体そのものよりも脳の中身の人格に
注目するというのは納得できるところだと思います。

でもですね、よーく考えると、ゴースト型ってやっぱりかなりヤバいなーと思うのです。
不死どころか、たぶんもう死んじゃってるし。。。っていうのはまた次回で


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