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COLUMN

『大注目の2018年~要關注的2018年~』

2018年3月5日

2018年は年初から日中合作の大作映画が2本公開されるという記念すべき1年となっています。その2作品とは、福山雅治主演「マンハント」と染谷将太主演の「空海-KU-KAI-」です。既に、ご覧になられた方々も多いのではないでしょうか?

「マンハント」の監督は、「男たちの挽歌」「ミッション・インポッシブル2」「レッド・クリフⅠ&Ⅱ」 で有名な、香港アクション映画界の巨匠ジョン・ウーです。本作は大阪を中心に、全編日本ロケで撮影され、作品自体も西村寿行の小説を高倉健主演で映画化した「君よ憤怒の河を渉れ」のリメイク作品でもあります。日本を代表する福山雅治と、中国を代表する張涵予(チャン・ハンユー)の競演も話題を呼びました。香港の大手映画制作会社(メディア・アジア)の一押し作品として、2016年の香港フィルマートで制作が発表され、中国では一足早く、2017年11月23日より公開されました。日本では2018年の2月9日に公開され、アクション映画や香港・中国映画ファンの注目を集めました。

もう1作は、陳凱歌(チェン・カイコ―)監督の「空海-KU-KAI-」です。チェン監督は1993年に、張國榮(レスリー・チャン)、鞏俐(コン・リー)などを配した一大抒情詩『さらば、わが愛/覇王別姫』で、第46回カンヌ国際映画祭パルム・ドール、第51回ゴールデングローブ賞外国語映画賞など多数の賞を獲得した、中国のみならずアジアを代表する監督です。

そのチェン監督が、夢枕獏の小説「沙門空海唐の国にて鬼と宴す」を原作に、空前絶後のスケールで制作したのが『空海-KU-KAI-』です。第30回東京国際映画祭にて、東京国際映画祭第30回記念のオープニングスペシャル作品として上映されたことで、日本国内においても大いに注目されました。オール中国ロケで撮影された本作は、中国湖北省・襄陽市に唐の都を完全再現し、2016年に約5か月間の長期間に渡って撮影されました。構想5年、総製作費150億円、スタッフ1000名を動員する前代未聞の超大作です。若き日の空海を演じる染谷将太と、白楽天を演じる、中国にて好感度俳優第一位に選ばれた人気俳優、黄軒(ホアン・シュアン)の、日中若手実力派俳優の競演も話題となりました。中国では2017年12月22日に公開され、日本では2018年2月24日公開されました。

日中平和友好条約締結40周年を迎える2018年は、この2本の日中合作の大作映画の公開でスタートを切りました。どうしても政治的な影響を受けやすい、日中のエンタメ業界ではありますが、政治的にも日中関係改善を推し進める契機となる2018年は、追い風が吹くことは間違いないでしょう。ここ数年、日本のアニメ「ドラえもん」や、実写版「銀魂」の大ヒットで、中国の映画市場には、確かに邦画需要が存在することが実証されています。ヒットし“儲かる”ことが分かれば、積極的に乗ってくるのも中国サイドの特徴でもあります。但しそれは、“政治”、“暴力”、“性的表現”等の、所謂“敏感問題”を除いた、検閲に引っかからないテーマの作品に限ることにはなるのですが・・・。

このことについてはまた別の機会にお話したいと思います。

いずれにせよ、2018年以降の中国映画市場及び、日中合作、アジア合作の流れは、大変楽しみであります。

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