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2014.12.25

安岡 直|その拾伍

ウイルスの凄い能力の、ポジティブな側面を見てみよう!の続きです。

前回お話ししたように、ウイルスは感染症として症状が出た時のみその存在に気づくことが
できますが、病を引き起こさなければその存在にほとんど気づくことさえなく、
ひっそりと居候しています。
そういうほぼ無害なウイルスたちの中には、前述(拾参)の葉緑体やミトコンドリアなどの
細胞小器官との関係(葉緑体は光合成、ミトコンドリアはエネルギー産生を行っています)
のように、無害どころか逆に宿主にとって有益な働きをする、なくてはならない存在となっ
ているのもいるようなのです。
実際、昆虫では、細胞に感染しているウイルスが、その細胞の代謝にとってなくては
ならない役割をになっているケースも発見されているそうです。

さらに最近の研究で、生命の進化にはウイルスがいくつもの重要な役割を果たしていると
いうことが明らかになってきました。

遺伝子は通常、遺伝という形で親から子へ世代間を移動していきます。
これを垂直遺伝子伝達と言います。
それに対して、血縁を伴わず、同じ世代の間で個体間を伝わることを水平遺伝子伝達と
言います。
ウィルスの遺伝子は感染で宿主の細胞に取り込まれる事により、生物の個体間を移動する
ことができます。
そして取り込まれたウィルス遺伝子は、前回お話したように紆余曲折を経て新たにその
生物の遺伝子になる可能性もあります。また逆にウイルスが宿主の遺伝情報を抜き取る場合
もあります。
つまり、それまでにその個体が持っていなかった遺伝子を、ウイルスが伝染することによっ
て、親から子への広がりよりも圧倒的に速いスピードの水平遺伝子伝達で種間に拡散する
ことができるのです。

ウイルスなしでは成し遂げられないもの凄い進化の起爆剤です。

また、今後の科学・医学の進歩次第では、ウイルスにはいろいろな利用が考えられている
ようです。
例えば、遺伝病で苦しんでいる人たちを救うこともできるかも知れません。ある遺伝子が
欠損していても、その遺伝子をコントロールされたウイルスに乗せて細胞に感染させれば、
それを補うことができる可能性があるのです。
1アデノシンデアミナーゼ欠損症という病気では、実際にサルを使った実験ですでに成功
しているそうです。

他にも、細胞(パートナー)を選んで感染するというウイルスの特性は大きな可能性を秘め
ています。
細菌に感染するバクテリオファージと呼ばれるウイルスを使って、人体に有害な細菌に感染
させて殺してしまうことができるようになるかも知れません。
また、がん細胞だけに感染するウイルスを作り出せれば、これまでにないような効率・安全
性により、がんに冒されてしまった人が助かる可能性がずっとあがるかも知れません。

これらはまだ研究段階ですが、科学が進めば恐らく実現可能な技術だろうと考えられている
のです。

罪を憎んで人を憎まず。

一見して、迷惑な人、悪そうな人がいたとしても、実はそこにはやむにやまれぬ事情があっ
たりするのかも知れません。
誰も他人に迷惑をかけたくて生まれてきた訳ではない。その人の良い面もきっとあるはず
だから、そういうところを探してあげられはしないだろうか…。ウイルスを見てると、ふと
そんなことを思っちゃったり、、、はしないかさすがに┐(´-`)┌

※精神病ウイルスと呼ばれるものの存在が分かってきているそうです。統合失調症や躁鬱病、
自閉症などの症状がウイルス感染に原因があるというのです。
またごく最近、ヒトに感染し、なんと頭を悪くしてしまうというウイルスも見つかりまし
た。このウイルスは、海馬(記憶や空間認識と関連)における遺伝子の発現に影響を与え、
人間の認知能力、たとえば空間認識や視覚処理に関する能力に影響を与えるそうです。
…あんな単純な構造してるのに、ほんと恐るべし。